先日「大学に入る時は目的を持って入るべき」
という内容のブログを書いたのですが、
その記事を読んでくださった学生さんから
以下の内容のメールをいただきましたので
簡単にご紹介させていただきます
(本人の了承を得て載せています)。
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私は、大学に入る目的を何も持っていなく、
周りからのプレッシャーと親に負担をかけさせたくない
という理由で自分の学力で入れる学費の安い大学であった
先生のいた○○大学を受験し、合格したので入りました。
こんな適当に決めた大学なので、
最初のうちは授業に身が入らず、
単位もぎりぎりでとれていたのがおおかったです。
今は、大学に在籍していた時に
なんとなくやりたいと思っていた、英語を使う仕事ということで
英会話学校の教員アシスタントをしています。
ショッピングモールに行き、宣伝活動などもしているので
それなりに楽しいですが、一生する仕事ではないのかなと
転職を考え中です。大学を選ぶ時にやりたいことが
見つかっていたら少しは違っていたのかなと思います。
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これは難しいですよね。私が思うに
今後「幸せな生活をしたい」と思うのであれば
やはり
自分が好きなことを見つける。
そしてそれを仕事にする方法を探す
というのは、かなり重要なことだと思います。
なぜなら、
大学卒業後の人生は「仕事」が大半を占めるから
です。(親のスネかじり、NEET、パラサイトなど
特殊なケースを除いて)独身ならなおさらですが、
結婚し、子供が産まれ、主婦/主夫の道を選んだ場合でも
同じだと思います。これからの時代は
夫婦両方が働くのが多数派。
結婚後、主婦/主夫で一生過ごすというのは少数派
というふうになっていくでしょう。子供が小さい時は
主婦/主夫で生活していても、子供に手がかからなくなれば
パートなどを始める方も多くなっていくはずです。
少なくても働き手が減少している日本では政府が
「(子育てをある程度終えた世代が)
職場復帰しやすい環境を整える」のに
力を入れている印象があります。
(厚生労働省のHPより、このようなファイルを見つけました)
このことについて「教育」という観点から考えますと
生徒が将来好きな仕事を見つけられるようにするには、
どのような指導が必要になってくるのか?
を考える必要がでてきます。私が中学・高校の教員なら
①自分が好きなことを見つけさせる。
②現実的に「好きな事を将来仕事にできるか?」
あるいは「好きなことに関連する仕事に将来つけるか?」
という「仕事に結びつけられる可能性」が
どれだけあるのか考える。
③「仕事に結びつけられる可能性がある」のであれば、
そこに行くまでの具体的な道筋を考える。
④自分の考えた道筋を進み、壁にぶつかるごとに
軌道修正する。
といったことを、人生の早い段階から始めさせると思います。
なぜ早い方が良いのか?それは
若ければ若いほど、やり直しがきくから
です。例えば当初自分は「学校の先生になりたい」
と思っていたのに「やっぱり、美容師になりたい」と
全く畑違いの職を目指す際、若いうちならエネルギーも
時間もあるためいくらでもやり直しがきくでしょう。
親が元気なうちなら経済的な支援も得られるかもしれません。
しかし、年齢を重ねるとそういうわけにもいきません。
①エネルギー
②時間
③お金
の問題が重くのしかかってきます。大学卒業後に
「教員ではなく、やはり美容師がいい」となった場合、
全然軌道修正はききますが、
専門学校に再度入らなくてはいけないことを考えても、
やはりそれなりの「エネルギー」「時間」「お金」が
必要にはなってくるでしょう。
そのため、なるべく早い段階から
「自分が将来就きたい仕事を意識させる」ということが
重要になってくると思います。
では、肝心の「自分が好きなことを見つける」には
どうしたら良いのか?おそらく、これが何よりも
難しいところだと思うのですが、私が思うに
自分が「YouTubeを見る」「スマホのゲームをする」
「テレビゲームをする」「睡眠」「食事」
よりも優先してやりたいことは何か?
をまずは考えるのが良いと思います。
おそらくそれができれば、相当具体的な「好きなこと」が
見つかるはずです。例えば、
「写真を撮って、SNSにあげる」というのも良いと思います。
その場合は
①プロの写真家
②写真を上手に撮る方法を教える先生
という道だけでなく、ブロガーとして
①上手に写真を撮る方法
②カメラの知識の紹介
③おすすめのカメラの紹介
といったものを紹介しながらアフィリエイトのサイトを
作ることもできるかもしれません。
これを中学生ぐらいの時に始めることができれば、
自分が撮った写真をコンテストに送るなり
実際にブログを立ち上げてみるなり、
様々なことを試すことができます。そこで何年かやっていくうちに
「収益がでない」ということが分かれば、若いうちなら
「写真は趣味にとどめておいて、仕事は何か別のものを探す」
ということができると思います。
ちなみに
「自分のやりたいことを見つける」という目的なのであれば
YouTubeを見るのも全然問題ないと思います。
なぜなら、
そこに「自分のやりたいことを見つける」ヒントが
隠されているかもしれないから
ユーチューバーなんて、まさにそうでしょうね。
YouTubeをたくさん見ていたら、
「自分もやりたい」と考えるようになり
「動画を見る側から作る側に回った」というのは
全然ありだと思います。そしてユーチューバーでは
生計が立てられないと分かった場合でも、
動画を編集するスキルを生かし、動画の編集者の
仕事が将来得られるかもしれません。
他の動画も同じです。自分はゲームが好きなので
ゲームの攻略動画ばかり見ているとしましょう。
たくさん見ているうちに
「このゲームのエンディングは気に入らなかった。
自分が作り手なら、こう変える」といったことを
考えるようになり「ゲームをする側から作る側に回ろうと思った」
というのは、十分ありえることだと思います。
そのため、好きなことを見つけるという目的なのであれば
YouTubeを見るのは全然問題ないと思います。
まとめますと・・・やはり重要なのは
若いうちから「YouTubeを見る」
「スマホのゲームをする」
「テレビゲームをする」「睡眠」「食事」
よりも優先してやりたいことは何かを見つけること
です。まだ見つかっていないのであれば、
探し続けてください。それが「幸せな生活」を手に入れる
第一歩だと思います。
最後に。Steve Jobs もスタンフォードの演説で
このようなことを言っています。参考にしてみてください。
【英語】(こちらのサイトから)
I’m convinced that the only thing that kept me going was that I loved what I did. You’ve got to find what you love. And that is as true for your work as it is for your lovers. Your work is going to fill a large part of your life, and the only way to be truly satisfied is to do what you believe is great work. And the only way to do great work is to love what you do. If you haven’t found it yet, keep looking. Don’t settle. As with all matters of the heart, you’ll know when you find it. And, like any great relationship, it just gets better and better as the years roll on. So keep looking until you find it. Don’t settle.
【和訳】(こちらのサイトから)
自分の仕事を愛してやまなかったからこそ、前進し続けられたのです。皆さんも大好きなことを見つけてください。仕事でも恋愛でも同じです。仕事は人生の一大事です。やりがいを感じることができるただ一つの方法は、すばらしい仕事だと心底思えることをやることです。そして偉大なことをやり抜くただ一つの道は、仕事を愛することでしょう。好きなことがまだ見つからないなら、探し続けてください。決して立ち止まってはいけない。本当にやりたいことが見つかった時には、不思議と自分でもすぐに分かるはずです。すばらしい恋愛と同じように、時間がたつごとによくなっていくものです。だから、探し続けてください。絶対に、立ち尽くしてはいけません。
(ちなみに、スタンフォードの公式チャンネルから当時のスピーチを見ることができます)