Lesson 3》冠詞
 冠詞とは、a / an / the といったものです。もうすでに、a / an については使い方を理解していると思いますが、the については 「play the 楽器」でしか登場していないので、ここでは「the と a / an の違い」を確認しながら「theの使い方」について学んでいこうと思います。

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a / an の特徴
(1) 不定冠詞(特定の物を指さない冠詞)
(2) 基本的に可算名詞(単数形)につく
<例>
I want a new computer. (私は新しいパソコンが1ほしいです)
<特定されている新しいパソコンではなく、「どれでも良いので新しいパソコンが1台ほしい」という意味>

 

I have an old car. (私は古い車を1持っています)
<特定されている古い車ではなく、「ある古い車を1台持っている」という意味>

 

(3) a / an の代わりに one が使えることが多い
<例>
I want one new computer. (私は新しいパソコンが1ほしいです)
I have one old car. (私は古い車を1持っています)

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the の特徴
(1) 定冠詞(文の流れや状況から、何の名詞について話しているのか特定されている時に使う。共通認識を表す)
(2) 可算名詞(単数形・複数形)だけでなく不可算名詞にもつく
(3) 日本語では「その」と訳されることが多い
<例>
I want the new computer. (私はその新しいパソコンがほしいです)
<会話の当事者の間では、「どの新しいパソコンか」理解されている>

I have the old car. (私はその古い車を持っています)
<会話の当事者の間では、「どの古い車か」理解されている>

 

(4) the の代わりに that が使えることが多い
<例>
I want that new computer. (私は、その新しいパソコンがほしいです)
I have that old car. (私は、その古い車を持っています)

 

(5) 一度登場した「(a +) 名詞」は、それ以降は「the + 名詞」で使われる(どの名詞について話しているか限定されるため)(しかし、直後の文では it they など「代名詞」を用いられることが多い)
<例>
I have a computer.  The computer is very small.  (It is very small.)
(私は、1台のパソコンを持っています。そのパソコンはとても小さいです)

 

(6) 「ただ1しかない(と考えられている)」もの
<例>
太陽= the sun        The sun is very big. (太陽はとても大きい)
世界= the world        I want to change the world. (私は世界を変えたい)

 

(7) 名詞の一部になっているもの
<例>
アメリカ合衆国 = the United States (of America) 
太平洋= the Pacific (Ocean)

 

(8) フレーズとして覚えた方がよいもの
<例>
午前に = in the morning
午後に = in the afternoon 
夕方に = in the evening  (ただし「夜に」は at night となる)
楽器を演奏する = play the 楽器
(日本の)〇〇地方= the 〇〇 area (the 〇〇 region) <例> the Kanto area

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the を理解するポイント

the を理解するために必要なポイント

文章がどのような状況で使われているのか想像すること

です。例えば、以下の文。

 

Tom needs to go to the station. (トムは駅に行く必要があります)

 

この文章では、“a station” よりも the station で使われることが多いです。なぜなら、話をしている当事者の間では「どの駅」なのか限定されていることが多いからです。例えば会話の中で「友達を迎えに行くため、トムは駅に行く必要があります」といった文が登場した場合、お互い『どの駅について話をしている(おそらく最寄りの駅)』か、理解していると考えるのが自然ですよね?そのため、the station がよく使われます。同じような理由で supermarket / bank / library なども、(毎回ではありませんが)冠詞に the が使われることが多いです。

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I need to go to the supermarket.
→ 「いつも買い物に行くスーパー」という意味。

I need to go to the bank
→「自分の口座がある銀行」という意味。

I need to go to the library.
→ 学校にいる場合は「学校の図書館」。それ以外なら「いつも行く図書館」という意味。
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このように、the の使い方を理解するポイントは、

「この文章はいったいどういう状況で使われているのかな?」と想像する

ということです。練習でも、「どういう状況で使われているのか?」ということを想像しながら問題を解いていきましょう!

 

 

 

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練習問題は、こちらから!
【問題1-5-5】冠詞(20問)
【問題1-5-6】第5回 まとめのテスト(30問)