今回は、顔の右側にあざ(単純性血管腫)を持つ

大学4年生の彩さん(21)がご自分の写真を

インスタグラムにアップしていることについて

インタビューを受けていましたので、

そのお話を少ししていきたいと思います。

 

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「かわいそう」決めつけないで 顔のあざ インスタで公開した女子大生「コンプレックス=ダメではない」

(冒頭)

 

顔の変形やあざ、まひ……特徴的な外見のため好奇の目にさらされ、学校や就職、結婚で差別を受ける「見た目問題」。生まれつき、顔の右側にあざのある大学4年生の彩さん(21)が、インスタグラムで自らの顔を公開し、大きな反響を呼んでいます。なぜ公開したのでしょうか。彩さんに話を聞きました。(朝日新聞文化くらし報道部記者・岩井建樹)

 

(中略)

 

彩さんは今年4月4日、3年ほど前に始めたインスタグラムへの約1000枚目の写真で、初めて顔を公開しました。「“世の中、色んな人がいるんだなあ”と知ってもらいたい。皆知っていれば、見た目によって友達ができない、働けない、とか様々な“見た目問題”が少しは解消されるはず」とメッセージを添えました。投稿には、1900件を超える「いいね」が付きました。

 

(中略)

 

同じ症状を持つ子どもの親から、メッセージが届くこともありました。そんなとき、彩さんは必ず、「親が隠すのだけは絶対にやめて」と伝えているそうです。
 
「確かに、外に出れば、傷つくことがあるかもしれない。でも、『かわいそう』だからと外に出ないと、子ども自身が『自分はかわいそうな存在なんだ』って思うようになってしまいますから」

 

(中略)

 

「街で、知らない人に顔を見られまくることに困っています。一瞬、パッと見られるくらいなら、まぁ仕方ないなって割り切っています。症状がある私だって、知らない症状を持つ人に会ったときにびっくりすることがありますから。でも、好奇の目で2回も3回も見てくる人には、不快感を覚えます」

 

「電車で隣に座ったおばちゃんに、『どうしたの?』って聞かれて、生まれつきって説明したら、『女の子なのにかわいそうねぇ』って言われて。なんで私は見知らぬ人に同情されるんだろうって。おばちゃんに悪気はなかったと思うので、許していますが。『かわいそう』とか勝手に決めつけないでほしいですね」

 

(中略)

 

「『受け入れている』って表現はしっくりきません。今も、『あざがなかったらよかったなぁ』ってふと思うこともあります。正直、コンプレックスです。でも、『コンプレックス=ダメなもの』ではないと思います。私の『個性』とも思っています。覚えてもらいやすいですし。自分があざをもって生まれたことに、何らかの意味があると思っています」

Yahoo news より)

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彩さんは強い方ですね。この記事を読んで

「もし、仮に私が彩さんみたいに顔にあざがあったら、

どういう人生を歩んでいたのだろう・・・」

と考えさせられました。

 

しかし、彩さんがおっしゃる

 

「見た目が違う」「不自由さがある」と

他の人と多少何かが違うからという理由だけで

「かわいそう」と決めつけるのは間違い

 

というのは、私も分かっているつもりです。

この事は、過去に過ちを犯すことで

私は学びました。10年ほど前、

(病名は忘れてしまったのですが)

ある生徒さんが「腰が突然痛くなる」という病気を

抱えていたのですが、その事を知った私は

クラス全員が集まっているところで、

その生徒さんのところに行き

「病気のことを聞いたよ。何かあったら言ってね」と

話してしまったところ、ものすごく嫌な顔をされました。

あの時の表情は今も鮮明に覚えています。

後々聞いたのは「突然腰が痛くなる以外、

他の人と何も変わらないので

それだけが理由で特別視されたくなかった」

というお話でした。ハッとさせられましたね・・・

その時、私が学んだのは

 

みんながみんな「病気がある=かわいそう」ではない。

特別視されることを嫌う人もいる。

そして、それは本人に聞かないと分からない

 

ということでした。これは、

日頃から聴覚に何らかの不自由さを持つ学生と

接している今も強く感じます。言ってしまいますと

 

私が現在担当している学生さんは、

今まで私が指導してきた他の大学の学生と

何も変わりません。

授業を真面目に受け、サークル活動に励み、

バイトなどをしながら学生生活を満喫している様子です。

また「スマホ中毒予備軍なのでは?」と思う学生もいれば

「単位落としそう。ヤバい!」と

常に言っている学生もいたりと

「(教員から見て)心配なところ」も同じです(笑)

大学としては「補聴器の調整」

「(授業で手話を使うなどの)情報保障」

「他大学とは異なる避難訓練」などなど、

様々な配慮がされていますが、

「かわいそうだから」という観点ではなく、

「学生にとってベストな学習環境を提供する」といった

 

どの教育現場で行う、

ごく当たり前のことをしているだけ

 

のように思えます。重要なのは

 

当事者がいったい何を一番求めているのか

しっかり調査してから行動すること。

独りよがりの行動は逆効果になる可能性もある

 

ということだと思います。こういった配慮は

病気をお持ちの方々だけにするものではありません。

例えば、少し前に私のブログでも

お話させていただきました、東京医科大の前で

デモを行った方たち。私が思うに、彼ら・彼女らも

 

当事者(点数を一律下げられた女子受験者)の

気持ちを考えていないで、独りよがりの行動を

取っているのではないか?

 

と私には思えます。

こちらの記事のデモに関する発言は、

ちょっと強めな表現にも思えますが、

私が言いたいことと重なる部分もあります。

 

「誰かのために何かをしたい」と思うのであれば

「その誰かが本当に何を求めているのかをたずねる」という

のは必ず行わないといけないこと

 

だと思います。