たま〜に、知り合いや同僚から「ブログ、読みましたよ」と言われます。
「マジか!?」と驚くと同時に、けっこう嬉しい気持ちになります。
私のブログは、ほとんど自己満ですが、
みなさんが貴重な時間を費やして読んでくださるのですから、
それなりに読む価値のあるコンテンツ・・・
例えば、読んだ後に「その視点はなかった」
「そういうことがあるんだ」と思っていただけるようなお話を書くことができたらと思います!
今回のトピックは
<ボランティアと売名行為について>
売名行為のためのボランティアは『悪』なのか?
です。私は東日本大震災の被災地である宮城県の七ヶ浜町というところに
約6年前に住んでいたのですが、
その時の経験談などを交えてお話していきますね。
まず、私が思ったのは、震災や豪雨など自然災害でボランティア団体が設立されたり、
仮設住宅が必要となったりするぐらい甚大なダメージが出た場合、
被災地にボランティアに来る無名なミュージシャンやタレントが、ちらほらいる
ということです。彼らは、基本的に日々の生活を
ご自身のSNSやホームページに掲載されているため、
当然「被災地でのボランティア活動」や「仮設住宅での歌の披露」などもアップされます。
しかし、私個人の経験から言いますと
被災地などでのボランティア活動を自分たちの宣伝(=売名行為)に使うのが気に入らない
というボランティア団体はけっこう多い気がします。
実際に、東日本大震災の被災地の中には、
被災からある程度時間が経った2013年(=被災から2年)の段階で
完全に復興していないのにも関わらず
「他県からのボランティアお断り」ということをしていた自治体もあったそうです。
また被災地からは外れますが、
ある学習参考書を執筆されている先生は少年院に本を寄付しようとしたところ
「それは売名行為のためでしょ?」という理由から断られたことがある
というお話も聞いたことがあります。なぜ「売名行為による支援」はダメなのでしょう?
私は正直理由が分かりません。つまり、
「売名行為のためのボランティア」は全く問題ない
というのが私の意見です。私は「ボランティアを断るボランティア団体」や
「寄付を受け取らない少年院」は、
「自分たちの本来の目的を見失っているのではないかな?」と思ってしまいます。例えば
被災地でのボランティア団体の目的 = 復興 & 被災地にいる人たちを元気づけること
少年院の目的 =更生して社会に復帰させること
を考えると、例え「売名行為」であっても「被災地が復興に近づく。元気になる」
「少年院の子供たちが少しでも社会復帰に近づく」のであれば、
使うべきだと個人的には考えています。
個人の企業なら、自分の「感情」や「エゴ」で判断してもかまわないと思うのですが、
被災地や少年院であるならば求められるのは「復興」や「社会復帰」といった
「社会に対する結果」なのではないでしょうか?
そのため「個人の感情はなるべく排除するべき」だと思います。
しかし、それにも関わらず「売名行為の支援はお断り」といった
個人の勝手な価値観を出していると、支援者は離れていき、
結果「復興」にも「社会復帰」にもつながらないことになってしまう気がします。
これでは何のための「ボランティア団体」「少年院」なのか分からなくなってしまいます。
しかし、こういうのが多いのが今の日本社会だと思います。
日本は、そもそも「ボランティア精神」というものが、
あまり成熟していない国ではあると思います。
実際「日本でのボランティア論」というものをあまり耳にしたことがありません。
そのため、いざ「ボランティア団体」などが設立されても、
上手く機能しないことが多々あるのではないかと考えています。
私が一度参加した被災地でのボランティアでは、
活動の後に「仮設住宅の前にある公民館で宴会」をしていましたね(苦笑)。
「おいおい。マジか?楽しんじゃいけないとは言わないが、
それはどうなの?もう少し気を遣ってもいいんじゃない?」と正直思ってしまいました。
そう考えますと、今の日本には
日本独自のボランティア教育・ボランティア論の確立
が必要でしょう。今年も西日本での豪雨や、北海道での地震などがあり、
自然災害の多い日本では間違いなく必要となる「ボランティア活動」。
それをもっと徹底的に議論するべきだと思います。
大阪に「国際ボランティア学会」というのがあるみたいですが、
「年会費」から計算すると規模はそこまで大きくないみたいです。
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【2016年度】(公式HPより)
<収支決算表の年会費>
716,000円
<入会の年会費>(公式HPより)
学生:2,000円
一般会員:5,000円
法人会員:10,000円
<会員数>
716,000 / 2,000 ~10,000 = 358 ~ 71 人
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「人としての生き方を考える」という意味でも、
もう少し日本でも「ボランティア論」が議論されると嬉しいですね。
【クレジット】写真:ぱくたそ(www.pakutaso.com) モデル:ナリシゲ