どうも~、藤井です。

今回は現在話題になっております

ある漫画雑誌に載った不適切な描写についての

お話をしていこうと思います。

 

これは、小学館が発売している「コロコロコミック」という雑誌に

掲載された、吉野あすみ氏による漫画

「やりすぎ!!!イタズラくん」で、

あるキャラクターがモンゴルの英雄である

チンギス・ハンの肖像のおでこに男性器の模した落書きをし、

肖像画を見て人物を当てる問題の解答に

チン・チンと書いたことによって起きた問題です。

(実際の画像はこちら

 

また、「キミもラクガキに挑戦だ!!」というテーマで

チンギス・ハンの肖像に落書きをさせて応募させるという

コンテストも行っていたそうです。

(実際の画像はこちら

 

そのため、モンゴルの方々が憤慨し

小学館に抗議をしたり、駐日モンゴル大使館も外務省に

抗議を申し入れ、それを小学館に伝えた上で

小学館がモンゴルの臨時代理大使に

謝罪するなどの騒動になっている・・・というものです。

 

 

 

う~ん・・・これは、難しい。

もしかしますと、日本人の方の中には

「え?何でダメなの?ただの漫画の一コマでしょう。

全然問題ないじゃん」と思われる方も

いらっしゃるかもしれませんが、

これは・・・抗議が起きても仕方がなかったのかな~と

私は思います。ポイントは「チンギス・ハンは

モンゴルでは神と崇められ、現在のモンゴル国に

おいて国家創建の英雄として称えられている 」(Wikipediaより)

というところです。

 

これは、私の個人的な意見ですが、

 

多くの日本人は言葉や表現の重みを

(特に「宗教観」や「英語の悪い言葉」に関して)

軽視しがち

 

といった印象がありますね(もちろん、私が今まで

 

出会ってきた日本人の方なんて、

たかが知れてる数なのですが・・・)。

 

<宗教感に関して>
例えば “Oh my God.” というフレーズ。

このフレーズを使う日本人の方を、私はよく見かけます。

現在の大学の英語の授業でもそうですし、

アメリカに留学していた際もそうでした。

しかし、実は
 

“Oh my God.” は

あまり使わない方がいいとされているフレーズ

 

なのです。その理由は “God” と神様の名前が
入っているからなんですね。信仰心が強い方の中には
「軽々しく神様の名前を出すことは冒涜」と考えられる方も
いらっしゃるので、一般的には “Oh my God.” ではなく
“Oh my goodness.” “Oh my gosh.” といったフレーズが
用いられます。(更に詳しくはこちらから)

「信仰心が強いって言ったって、ただ “God”と言っただけで

そんなに怒るの?」と疑問に思う方もいらしゃるかも

しれませんが・・・怒ります。それほど宗教というものには

力があるんですね。実際、世界史を見れば

宗教が原因で戦争が起きるということは

しょっちゅう起きています。(Wikipediaより)

「チンギス・ハンはモンゴルにおいて神様と崇められている」

ということを考えますと、イメージとしましては

「ある国の漫画で、天皇のおでこに男性器の模した落書きをされ

チン・チンと書かれた」といったところでしょうか。

こう考えれば、「例え”表現の自由” がある国でも、

抗議が起きるのでは?」と多少は納得できるかと思います。

著者の吉野あすみ氏もコロコロコミックの編集者も

こういう「世界の考え方」を知らなかったのが今回の

問題の原因だと思いますね。

 

<英語の悪い言葉に関して>
また、アメリカなどで流行っているラッパーの
影響もあってか “fxxk” “s.xxt” “bxxch”といった
悪い言葉を使いたがる日本人学生もよくいます。
また、そういう 影響を受けている日本のラッパーも
よくいますね。

 

 

 

 

しかし、これらの悪い言葉は「本当に悪い言葉」ということを
ご存じでない方が多い気がします。
時と場合によっては、これらの言葉を使ったことによって
殴られてもおかしくない・・・という状況もありえます。
また、学校でこのような言葉を使っているのが見つかると、Detention(放課後の居残り)や

Saturday School (土曜日に学校に行き、

宿題をしたり、本を読んだりして静かにしている。

Saturday Detention とも言う)といった

罰を受けることもあります。

また、憤慨し I’ll kill you..(お前を殺す) なんて

言ったら「下手したら退学」という話も聞いたことがあります。

なんせ、アメリカは「学校で銃乱射事件が起きる国」

ですから、シャレにならなくなるんですね(苦笑)

 

日本の学校では「この言葉を学校で使ったら、罰を受ける。

下手したら退学」というのはあまりないため、

日本人の多くは「英語の悪い言葉の重み」というものを

少し甘くみているのかもしれません。

・・・と少し話がそれてしまいましたが、
今回のコロコロコミックの問題は
「sensitive な(敏感な)トピックに対する日本の考え方」について
再度見直す必要があることを提示した気がします。

 

また、今回の問題では

 

 

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確かに小学館がいけない部分が大きいが、

外務省がモンゴル大使館と一緒になって

小学館に圧力をかけたのは問題であった。

外務省は表現の自由を尊重し

「民間の話であり、外務省は取り次ぐ立場にはない」と

普通に定型文で回答するべき であった。

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といった個人投資家・作家である山本一郎氏の意見もありました。

こういうことも含めて「日本の考え方」を

再度見直す良い機会になったのではないか・・・と思いますね。