教えて!みなさんの子育て





Vol.06
成績は常に学年トップ!
子育てのカギは「自然とのふれあい」!

マル子さん親子(マル子さん/中学2年生)の場合
今回は、マル子さんのお母さんにお話を伺いました!
マル子さんは、スポーツ観戦が大好きな中学2年生。
今年(2021年)の東京オリンピックは、よくご覧になっていたとか。
また、お菓子作りや山登りもする、ものすごくアクティブな女の子。
そんな彼女の成績は・・・なんと中学に入ってからずっと学年1位をキープ!!!
そして、マル子さんには、お姉さんもいらっしゃるのですが、お姉さんは、なんと旧帝大に通っているとか!!ヤバくないっすか?(笑)
いったい、どういう教育をしたら、そんな優秀なお子さんになるのか・・・そんなお話を伺いました。

成績は学年1位!
オール5だけど、現在習っているのは数学と英語のみ!?

お子さんの簡単な紹介をお願いいたします。
明るく前向きで、基本いつも楽しそうにしています。
スポーツ観戦だけでなく、ドラマ・映画を見たり、音楽もけっこう好きですね。
また、人が好きです。人間観察もよくしています(笑)
スルー力・対応力がある一方、小狡いところもあり、根は不真面目なのかなと思います。
人間観察がお好きなのですね(笑)
人をよくご覧になっているので「どういう時に、どういう対応をするべきなのか?」ということをしっかり把握できているのでしょう。
また、スルー力・対応力をお持ち!!これは、素晴らしい!
最近はSNSでの誹謗中傷、LINEの既読スルーなど、周りの人たちが、なかなか把握できないところで傷つくことや心配になることが増えてきていますので、スルー力・対応力があるというのはとても重要だと思います。
個人的にはスルー力・対応力は「学校ではあまり教えてくれないが、日本社会を生きていくうえで必要とされるスキルの1つ」と考えています。
大学生でも身に着けるのが難しいのに・・・すごいですね!
何か習わせごとはされていましたか?
はい。簡単にまとめますと、以下のようになります。
●水泳:小1 ~ 小4  ある程度泳げるようになって終了。
●ピアノ:小1 ~ 小6 厳しくない教室で楽しく!
●公文 算数:小2 ~ 小6
上の子を見ていて、計算力はあると楽だなと思っていたこと、算数が嫌いではなさそう、学校の授業が娘には簡単でつまらなそうだと思い、始めました。
高校範囲に少し入った時点で終了。
定期テストでは勉強なしで大丈夫なので、本人は公文に感謝しています。
小6で、高校の勉強をされていたのですか!!!すごいですね・・・
「算数が嫌いではなさそう」「学校の授業が簡単でつまらなそう」というお母さんの気づきが、マル子さんの数学力の飛躍につながったのでしょう。素晴らしいです!
ちなみに、現在も習わせごとはございますか?
はい。現在習っているのは以下の通りです。
●数学:小6 ~
入塾の時にお話させてもらい、高校受験が目標ではなく(公文もやっていたので中学数学は大丈夫そうだと思い)、思考力を鍛え、大学受験につながる指導をお願いしました。
先生も個性的で面白く、そんな生徒を待っていたと言っていただき、娘の指導も楽しんでやってもらっている模様。
こちらの先生との出会いにも感謝です。
●英語:中1 ~
数学と同じ塾。英検重視の方針が合わないと思い最初はお断りしました。
しかし、たくや式をやっていること、英検は受ける気がないことを了承していただきスタート。
しかし、英検問題集で進めているわけだし、たくや先生も「受けてみよう!」と言うので、せっかくだから受けてみるかという感じで英検3級を受験。
結果、良い点数で合格したことが娘も嬉しく、英検スイッチON! 英語欲さらにUP! アハハ。
最初から素直に受けていたら良かったわと、母は反省。
なるほど~。現在は、数学と英語だけなのですね。
ん?しかし、確か以前お話を伺った際は、すべての科目で成績がかなり良かったような・・・
成績に関しましては、中学に入ってから学年1位をキープしています。
定期試験の点数は、5教科合計480点~490点。
副教科もなんとかこなしオール5ですね。
田舎の中学校なので、テストの難易度もそこまで高くないと思われます。都会だったらむりでしょうね。
また、英語と数学は100点が多いです。たくや式のおかげです!

なんですと!!!学年1位を中学に入ってから維持!!!しかも、オール5!!!なんて、親孝行な!(笑)
私も、そのような成績を一度でいいから親に見せることができたら、よかったな~・・・なんて思います(笑)すごいですね~。
また「たくや式のおかげ」とおっしゃっていただけて恐縮です m(_ _)m 
そういえば、たくや式は、つい先日、10巻まで完走されていましたね。内容も素晴らしかったです。
正直、アドバイスをすることはほとんどなかったです・・・しかし、ここまで優秀なマル子さんでも、何か学べるものがあったみたいで、ちょっと安心しております(笑)

教材は話題性より本人に合うものを。
アウトプットや経験から得られる知識も重要!

ちなみに、たくや式以外で使われている(使われていた)教材などはありますか?
〔英語〕小6の時、「わからないをわかるにかえる英語」で、基礎の基礎からゆっくりマスターしていきました。
疑問があれば「トコトンていねいな英文法レッスン」で、まず自分で解決。
見やすい!難しい言葉を使っていない。この2つは小学生にもわかりやすいのでオススメと本人も言っていますね。
また、電子辞書を活用しています。
初見の単語や、あやふやなことは、まず自分で調べさせます。
たくや式を始める前に、超基礎問題集で「簡単な問題だから解けちゃう→私って英語できる?!→英語楽しい!」と思えたのがよかったのかと思っています。
そして、小6からNHK基礎英語を継続中・・・しかし、さぼったりで常に達成率7、80%くらいだと思われます。

〔国語〕 小1から(毎日ではないですが)日記を書いています。
小学生時に一番身につけたかったのは作文力。
上手い文章を書くことではなく、自分が感じたことを深く考えなおし、それを他人にわかりやすく伝えるために試行錯誤する過程が大切だと思っています。
低学年の時から、時には3日ほどかけて何ページもの大作を書く時もあり、結果的に文章も上手くなりました。
作文などで選ばれることが多かったです。
よって、生きるための国語力はあると思うのですが、受験のための国語力(悲しいかな、必要)と思い、中1からZ会で国語だけやっています。
中学国語教材で解説が詳しいのはあまりないように思うので、高いけどオススメです。
国語力があれば、英語も(英語以外も?)できるのでは?と考えています。
本はそこそこ読む程度ですね。
はまった本があれば、時間の許す限り読み進めています。
読書メーターというサイトで、読んだ本を記録している。読書記録は良いです!
読書メーター!いいですね~。
アウトプットさせているのが素晴らしいです!
「学んだ知識をしっかり身に着けるためにはアウトプットは必要不可欠」という話はよく耳にします。
アウトプットの方法として「ブログやSNSで自分が学んだことを書く!」というのは聞いたことがありましたが「読書メーター」という方法は初耳でした。勉強になります m(_ _)m 
社会科や理科はいかがでしょう?
社会科と理科につきましては、基本、学校の授業のみですね。
テスト勉強も、教科書、ノート、学校配布のワークのみです。
長期休みに、塾でもらえるテキストで復習はしています。
また、習ったことを何かで見聞きしたら、その話をするなど、日常的につなげるようにはしています。
例えば、歴史的建造物など訪れるようにしています。
経験から得ることが一番心と頭に残るので。
なるほど~。経験から得られることは確かに大きいと思います!
教科書や資料集などで事前に学び、それから実際に足を運んでみると、すごい頭に残りますよね!
教育用語では、ハンズオン(体験学習)という言葉もありますが、実際に歴史的建造物を訪れるというのは、まさにだと思いますね。
ちなみに、教材選び方や学習の進め方についてのアドバイスとかはありますか?
やり方や教材は、それぞれに合うものを選ぶことが、絶対的な伸びにつながると思います。
評判が良くても、合わないな、まだ難しいなと思ったら、すぐにやめるべきかと。
たくさんの情報から、子供に合うものを探し選ぶことには妥協しないようにしています。
うちの場合、スキルも知識もないので、感覚と、上の子の経験と反省で進めてきましたが、親の感覚を信じることが大事だと思っています。
しかし、全然わからない部分や苦手な部分は、人に任せてあまり考えないことにしています(笑)

先生は「自然」!子育てのカギは「自然とのふれあい」!

いや~、深いですね。ものすごく勉強になります。
しかし、ここまで優秀なお子さんに育つには、日ごろの生活にも何か重要な点が隠されているような気がしています。
もしよろしければ、私生活について教えていただけないでしょうか?
また、教育方針についてもお教えいただけると幸いです m(_ _)m
小さい頃は、野遊び推奨!
時間の許す限り外にいましたね。
他の人なら、ちょっと危ないなぁ、汚いなぁと思うことを止めなかったです。むしろ、どうぞ、どうぞと(笑)
好奇心を奪わない、五感(第六感も)を大切にする、子供の本能を信じることを心がけました。
また、おもちゃはあまり与えませんでした。
欲しいものは子供達が工作することで、創造力が育まれたと思っています。また、ゲーム機はゼロですね。
幼少期からよく伝えていたこと、そして現在も伝えていることがいくつかあります。例えば、
何事も自分で考えることが大事。
大人や先生や親が正しいとは限らない。
いろんな考えがあって、正解はひとつではない。
世の中にはいろんな人がいて、いろんな仕事があること。(なぜ勉強した方がいいのかを考えさせるため)
勉強できる<<<人として大切なことができる(勉強できることに大きな価値を置いていない)
学力は保険。身につける力があるなら、とりあえず身につけて、好きなことも見つける。
目指せ二刀流、三刀流
そして「自然の教え」も大事にしています。
マル子が3歳の時から家族で登山をしています。
もちろん、あきらめない力や達成感を得たと思うのですが、実体験から得られた自然の教えを、一般化して受け止め実践することが、子供の精神的な成長につながったと考えています。例えば、
自然の大きさ、厳しさを実感→人間ってちっぽけ、どうにもならないことがある
登山ルート、登り方はいろいろ→目標を達成するにはいろんな道、やり方がある
頂上を目指すのも大事だが、道のりを楽しむこと→余計なことが楽しくて大切
目標としていた山への挑戦→いろんな助けがあっても、最終的には自分の力
山で会う人との交流→感謝、つながり
といったものですね。
また、小さいころから、一緒にニュースなどで見る世の中の矛盾や問題や、子供の身近にある小さな疑問、問題について、自分の考えを持たせることを心がけてきました。
まず、どう思う?と聞き、姉にも聞き、父母はこう思うよ。だいたいの人はこう思うんじゃないかというようにしています。
何事も、子供だからといってごまかさず、オブラートに包まず話すことは大事にしていますね。
娘は2人共、小学校、中学校の先生方には、大人びた言動で、小学生とは思えない、中学生とは思えないと言われることが多いです。
しかし、作文や授業中の発言で顕在化する部分の根底には、山の教えから得られた、自由でこだわりのない考え方があるのだと思います。
そして、家が狭く子供部屋もないので、物理的にもリビング学習を行っています。
だいたい姉、母と一緒なので、皆でやっている感じです。
アホな母によく教えてくれます(笑)
わからなかったことは、学校や塾で聞いてきて、必ずもう一度説明させています。
すごいですね・・・もう山だけに「圧倒」されてしまいました。
このようにお話を伺っていると「自然から学べるものは、我々が思っている以上に多い」というのを感じます。
これからは、技術の進化により今以上に「自然」から離れていくのかもしれませんが、そういう時代に突入している今だからこそ「自然の大切さ」というものを今一度考える必要があるのかもしれませんね。

子供たちには「自分で考える人間」になってもらいたいだけ!

最後に、今の段階で子育てを振り返り、何か思われることがございましたらお教えいただけないでしょうか?
子供の様々な能力の高低を見極め(たつもりで)それぞれで80〜90%くらいは引き出せたらいいかなと思っています。
100%は(まずできないので)目指さないです(笑)
残りの%の余白が大事で、そこがどう埋まるのか、埋まらないのか、楽しみにしています。
大学受験も、高めの目標を定めてそこに向かってではなく、上記のやり方で進めたうえで、行けるところに行けば良いというスタンスです。
何事も、できる範囲で頑張りすぎないが基本かと。限界突破するなら自分でご自由に(笑)
最終的にはやるのは子供なので少し無責任な距離感を保っています。
親自身を考えると、そこまで賢くはならないだろうと(笑)なる必要もないと考えています。
マル子の場合、育ててくれたのは「山が5割、姉が3割、・・・親が2割あるかどうか」です(笑)
勉強に関しては、姉の姿を見てきて自分なりに考えて、自分も頑張ろうと思っているのだと思います。
ただ、勉強のやり方が全く違うのが面白く、この先どうなっていくのか楽しみにしています。
大学受験を終えた姉や姉友を見ていると、努力できる子は我慢ができる子だと実感しています。
そういう意味では「我が家は小さい頃から我慢をたくさんさせてきたなぁ」と感じています。
よく、親の価値観を押し付けるなという議論がありますが、私達は「親なのに親の価値観をバンバン与えなくてどうする!」と思っています。
けれど、それを受け取るか、置いていくかは子供の自由だと言っています。
今回のインタビューでいろいろとお話いたしましたが、要は子供達に「自分で考える人間」になって欲しいだけです。
学校教育は、自ら学び、自ら考える方向にシフトしていくようですが、今の時代、情報にあふれ、自分で考えたつもりになりがちで、深く自分で考えることができるかは疑問です。
自分自身で感じ、深く考え、選択し、幸せな人生を送ってほしい。
子供達が幸せな人生を送るために、その時その時で、今できることをする、伝えることが子育てだと思っています。
その中のひとつが「勉強はしたほうがいいよ」なのですが、子供達が自分で考えた上で勉強する選択をしたことが、嬉しいなと思っています。
・・・もう出る言葉がありません・・・。鳥肌が立ちました。
本当に素晴らしい教育をされているのですね。
マル子さんやお姉さんが優秀な理由も納得です。貴重なお話、本当にありがとうございました!